水神(海神)と土の神様
水神(海神)と土の神様は、物部(もののべ)氏や近縁氏族などを神格化して、彦坐王(ひこいますのみこ)の直系子孫などを神格化したと考えられて、水神と海神を同類でくくって、物部(もののべ)氏の子孫だけが雷神や火の神様に神格化したのと同様で、2023年7月15日の午後2時頃にまとめて、2024年3月26日に修正した。
『日本書紀』神生みの一書(第三)は、伊弉冉尊(いざなみのみこと)の息子で火の神様の軻遇突智(かぐつち)を生んで、死にそうな時に水神の罔象女(みずはのめ)と土の神様の埴山姫(はにやまひめ)を生んだ。
伊弉冉尊(いざなみのみこと;狭穂姫(さほひめ)を神格化)の兄の軻遇突智(かぐつち;狭穂彦王(さほひこのみこ)を神格化)は、娘の罔象女(みずはのめ;高田媛(たかだひめ)を神格化)と義理の孫の埴山姫(はにやまひめ;弟橘姫(おとたちばなひめ)を神格化)で、その夫が埴山彦(はにやまひこ;日本武尊(やまとたけのみこと)を神格化)である。
狭穂姫(さほひめ)と兄の狭穂彦王(さほひこのみこ)は、物部(もののべ)氏の先祖で、娘の高田媛(たかだひめ)が水神の罔象女(みずはのめ)で、義理の孫の弟橘姫(おとたちばなひめ)が物部(もののべ)氏の養子で、土の神様の埴山姫(はにやまひめ)に神格化して、その夫が日本武尊(やまとたけのみこと)を埴山彦(はにやまひこ)に神格化して、物部(もののべ)氏や近縁氏族などを水神と土の神様に神格化したのが間違いない。
上津綿津見神(うわつわたつみのかみ)と中津綿津見神(なかつわたつみのかみ)と底津綿津見神(そこつわたつみのかみ)の海神の3神は、上と中と底(そこ)の順番で、彦坐王(ひこいますのみこ)と狭穂彦王(さほひこのみこ)と野見宿禰(のみのすくね)の3世代を上中下と神格化した可能性があるが、明確に証明できない。
住吉大社の祭神の住吉神(すみよしかみ)は、『ホツマツタエ』の金折(かなさき;野見宿禰(のみのすくね)を神格化)で、海神だから水神とも考えられる。
海神の宗像(むなかた)3神は、天照神(あまてるかみ)と入れ替わる月読尊(つくよみのみこと)を父で、小益姫早子(こますひめはやこ)を母とする娘3人だが、「記紀」が素戔嗚尊(すさのおのみこと)の娘が宗像(むなかた)3神で、父の月読尊(つくよみのみこと)の妻である小益姫早子(こますひめはやこ)が素戔嗚尊(すさのおのみこと)と不倫した証拠である。
月読尊(つくよみのみこと;景行(けいこう)天皇を神格化)は、物部(もののべ)氏の養女の小益姫早子(こますひめはやこ;弟橘姫(おとたちばなひめ)を神格化)と結婚して、娘で海神の宗像(むなかた)3神を生んで、物部(もののべ)氏の関係で、宗像(むなかた)3神が海神に神格化して、小益姫早子(こますひめはやこ)が素戔嗚尊(すさのおのみこと;日本武尊(やまとたけのみこと)を神格化)と不倫した。
海神の塩土老翁(しおつちのおじ;初代・武内宿禰(たけのうちのすくね)を神格化)は、物部(もののべ)氏の出身で間違いない。
海神(わたつみ)の娘の豊玉姫(とよたまひめ;磐之媛命(いわのひめのみこと)を神格化)は、妹の玉依姫(たまよりひめ;仲姫(なかひめ)を神格化)と共に天皇家の祖先神で、仲姫(なかひめ)の父が品陀真若王(ほむだまわかのみこ)で、物部(もののべ)氏の遠戚である海部(あまべ)氏の血筋で、磐之媛命(いわのひめのみこと)の父が葛城襲津彦(かつらぎのそつひこ)で、物部(もののべ)氏の血筋である。
品陀真若王(ほむだまわかのみこ)は、景行(けいこう)天皇の息子の五百城入彦皇子(いもきいりひこのみこ)と海部(あまべ)氏の志理都紀斗売(しりつきとめ)の間に生まれた。
葛城襲津彦(かつらぎのそつひこ)は、物部(もののべ)氏の子孫である2代目・武内宿禰(たけのうちのすくね)の息子である。
神武(じんむ)東征(仁徳(にんとく)東征)で海神の珍彦(うずひこ;別名を椎根津彦(しいねづひこ)は、海部(あまべ)氏の明国彦命(あけくにひこのみこと)か難波根子健振熊命(なにわねこたけふるくまのみこと)の辺りを神格化したと考えられる。
土の神様の磐裂神(いわさくのかみ;景行(けいこう)天皇を神格化)は、根裂神(ねさくのかみ;高田媛(たかだひめ)を神格化)と結婚して、磐筒男神(いわづつのおのかみ;武虎別皇子(たけこわけのみこ)を神格化)を生んで、磐筒男神(いわづつのおのかみ)が磐筒女神(いわづつのめのかみ;誰を神格化したか不明)と結婚して、経津主神(ふつぬしのかみ;武渟川別(たけぬなかわわけ)を神格化)が生まれた。
景行(けいこう)天皇と高田媛(たかだひめ)の息子の武虎別皇子(たけこわけのみこ)は、物部(もののべ)氏の血筋で、孫の武渟川別(たけぬなかわわけ)も物部(もののべ)氏である。
天穂日命(あめのほひのみこと;日本武尊(やまとたけのみこと)を神格化)の子孫の土師(はじ)氏は、埴輪(はにわ)を作る氏族で、出雲大社宮司家の千家(せんげ)氏の遠戚で、3代目出雲国王の野見宿禰(のみのすくね)の子孫に当たって、血筋の混乱が見られる。
日本神話の雷神は、物部(もののべ)氏の直系の血筋だけを神格化して、「いかずち;いかづち」が土の神様の「つち」と共通して、簡単に示した内容だが、十分な説得力がある。
<参考文献>
『日本書紀(上)(下)全現代語訳―全二巻―』
著者・宇治谷孟 発行・株式会社講談社
『古事記(上)(中)(下)―全三巻―』
著者・次田真幸 発行・株式会社講談社
『完訳秀真伝』
編著者・鳥居礼 発行・八幡書店
インターネットの不明サイトから少々拝借
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